2023年10月10日
2023年10?5?(木)、帝京大学産学連携推進センターは本板橋キャンパスにて、帝京大学発ベンチャー企業の称号授与式を執り行い、株式会社BULL(以下BULL)の最高技術責任者(CTO)を務める本学理工学部航空宇宙工学科?宇宙機研究開発センター 熱制御システム?推進システム部門長准教授 河村政昭に第1号となる称号を授与しました。
帝京大学は本学の研究成果または人的資源等を活用して起業された大学発ベンチャー企業を対象に、本法人の称号を授与しています。BULLは、本学理工学部のキャンパスがある栃木県宇都宮市を拠点としているベンチャー企業で、“地球内外の惑星間の行き来を「当たり前に」”をビジョンに掲げ、宇宙産業の循環構造に着目した、Micro-ISS開発事業とスペースデブリ(宇宙ゴミ)対策装置開発事業、およびそのシナジー効果を図ったビジネスの枠組みを計画しています。河村准教授は超小型人工衛星「TeikyoSat-4プロジェクト」の打ち上げプロジェクトを主導し、その知見を生かしてMicro-ISS開発事業に携わり、また大気圏再突入に関する研究の知見を生かしてスペースデブリ対策装置開発事業に携わっています。特にスペースデブリ対策装置開発事業においては、文部科学省中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR事業フェーズ3)に採択され、技術開発と宇宙実証を行い、2027年度までに社会実装することをめざしています。本学はこれまでもBULLに対し、宇都宮キャンパスの研究資源や施設の提供、ベンチャーキャピタルである株式会社帝京ナレッジ?イニシアティブのKITT-1号ファンドからの出資など、さまざまな支援を実施してきました。
授与式は、BULL代表取締役(CEO)宇藤恭士氏も同席し、産学連携推進センター?センター長教授 中西穂高の進行のもと理事長?学長 冲永佳史より河村准教授に称号記が授与されました。冲永理事長?学長は「多くの人工衛星が打ち上げられるようになり、スペースデブリはますます深刻な問題になるかと思います。BULLの高い技術と新しい発想をもってベンチャーから大きく成長されることを期待しています」と述べました。河村准教授は「これまでTeikyoSatプロジェクトに多大なサポートをいただいており、いつか恩返しができたらと考えていました。本学の広範な研究資源とBULLの専門的知識を結集して、宇宙環境の利活用促進と維持という人類が抱える大きな課題に挑戦します。また、宇都宮が宇宙ビジネスの集結地になることをめざすとともに、それに留まらず世界にはばたける企業になるよう努めてまいります」と強い意気込みを語りました。
本称号の認定を行うのは今回が初めてで、これを機に、今後より一層の本学発のベンチャーが起業されることが期待されます。
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