先端総合研究機構

先端総合研究機構(先端総研)は、本学の持つ研究シーズとニーズの価値を高めるとともに、その知見に基づき、社会の発展に貢献し以って本学の研究力を高めることを目的としています。
今の世の中にはさまざまな社会問題、社会的課題が山積しています。その解決のためにいろいろな取り組みが行われていますが、取り得る方策や手段は決してひとつではありません。言わば正解がひとつではない課題の解決が求められているわけですが、このような課題に立ち向かうには、学問領域を越えた連携協力、すなわち、さまざまな専門性を持った者同士が積極的に協力していくことが必要であり、社会的課題に対してはとりわけ、文理融合型の研究体制の構築が肝要です。
帝京大学は、5つのキャンパスに人文?社会系、自然科学系の広範な10学部11研究科を擁する総合大学であり、学内だけでもこのような連携体制を作り上げることができ、他大学や企業の方との連携体制を構築し、協働して課題解決に取り組むこともできます。このような認識のもと、大学では研究交流シンポジウムを開催し、学内におけるキャンパスや学部を越えた連携関係の構築を応援してきました。今では、さまざまな新しい共同研究の芽が出始めているところです。
学内の連携研究は各キャンパスを拠点として自由に展開されていきます。これをさらに加速すべく、さまざまな連携研究実践の場として、また産業界との共同研究やオープンイノベーションの場としての活用のため、板橋地区に新たな研究棟を現在建設しています。さまざまな新しい学問分野への挑戦が行えるよう、研究棟の内部はオープンラボ仕様を基本とした設計となっています。
文理融合型の研究により社会的課題の解決をめざすという研究のスタイルをわれわれは『先端』と捉え、2021年4月創設の先端総研において、さまざまな課題にチャレンジしていきます。
「医科学からの発展」「スポーツと健康」「食と栄養」などをテーマとし、長寿社会において最も期待される健康(心身ともに健やかで活気に満ちた状態)の維持?増進や健康状態への回復などに取り組む部門。
「医療危機管理」「社会生活と安全?安心」などをテーマとし、安全?安心な社会や生活環境の創出を目的として、さまざまな危機からの回避や安全な社会システム作りに取り組む部門。
「生体情報と機能」「分子間相互作用」「流体?ゆらぎ」などをテーマとし、モノの相互作用が作り出す複雑さを研究対象とする複雑系科学と、複雑系の代表例とも言えるヒトの認知機能の解明に取り組む部門。
「エネルギー問題対応」「フォトニクスの応用」「情報技術の応用」などをテーマとし、学外との積極的な連携により本学が有する研究シーズの社会実装を目指したり、新しいイノベーションを起こす可能性を広く学内に求めたりすることを通じ、本学が関与するイノベーション?エコシステムの構築をめざす部門。
「汎用的思考力養成」「生涯学修拠点