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スポーツ医療学科 救急救命士コース
  • 板橋キャンパス
医療技術学部 スポーツ医療学科 救急救命士コース

救急医療の知識と技術を修得した、
地域に貢献できる救急救命士を養成

病院前救護を必要とする傷病者の件数は年々増加傾向にあり、救急医療の充実が課題になっている昨今、医療現場において救急救命士に求められる役割は日々、大きくなっています。スポーツ医療学科救急救命士コースでは医学の基礎ならびに救急医学の基礎を学び、緊急の決断が迫られる救急現場において活躍できるスペシャリストを育てます。

スポーツ医療学科
救急救命士コース Close-UP

実習が豊富

「実習が豊富」
救急救命士には実際の救急現場に近い形での経験が不可欠です。本コースでは日常的に実習を多く取り入れ、どんな時でも冷静に対処できる救急救命士の育成を図っています。ただ単に教員から与えられた役割を指示通り果たすのではなく、実習シナリオがどのように進むのか実習グループ内でも分からない状態で行い、実習を進める中で傷病者の訴えや出た症状などから傷病者の状況を正確に把握して全員で対処を考えたり、学生自らシナリオを考えることで、柔軟に対応できる力を養います。そのほか病院実習?介護実習、新たに精神科病棟の訪問も始め、さまざまな人とのコミュニケーションについて学んでいます。

体力錬成

「体力錬成」
傷病者の処置を行う救急救命士は、たとえそこが危険で険しい場所であっても、助けを求められれば同じように処置をし、傷病者を安全に病院まで搬送することが求められます。どのような時でも、重い資器材の詰まったバッグやモニターなどを運ぶので、救急救命士には筋力?体力が必要となります。本コースでは知識?技術の習得だけでなく、入学から卒業まで継続して体力づくりを行うことで、真に活躍できる救急救命士を養成します。

救急救命士コースについて

広く社会に貢献できる救急救命士を養成します
救急救命士になるためには、医療行為を行い、傷病者を安全に病院へ搬送するために必要な基礎的知識?技術を学ぶだけでなく、救急救命士国家試験ならびに消防官採用試験にも合格する必要があります。本コースでは学生たちに多くの学びの場を与えることで、学生の成長を多面的にサポートしています。

救急救命士コースの教育について

カリキュラム

実習が多い4年間ですが、1年次の土台が重要です。基礎知識だけでなく救急医学などの専門基礎分野を学び 、救急救命士としての基本を理解していきます。1年次からシミュレーションによる臨床実習が始まり、この実習を通して現場活動における基本的技能を習得します。3、4年次に行う各専門分野の講義で専門性の学習を深めると同時に、実習を通して実際の救急医療処置(特定行為)技術を身につけていきます。

シラバス

スポーツ医療学科 救急救命士コースのシラバス

履修要項

視能矯正学科、看護学科、診療放射線学科、臨床検査学科、スポーツ医療学科救急救命士コースの履修要項

授業紹介

ヒューマンコミュニケーション
板橋キャンパスにある医療系3学部の共通教育科目の1つで、医療人としての歩みを進める前に人として必要なコミュニケーション力を身につけることを目的に行っています。現在の医療事故のほとんどの要因となっているヒューマンエラーは、人間同士のコミュニケーション不足によって起きています。それは救急救命士にとっても同じことで、傷病者やその家族、救急隊員などと正確にコミュニケーションを取る必要があります。そのためには、自分は伝えたつもりであっても、相手に伝わらなければいけません。この授業では相手を思った意思疎通を図れるよう、顔が見えない状況や、相手が思っていることが顔から読み取れない状況など、さまざまなロールプレイを通じて人と人とのかかわり方を学んでいきます。

救急処置各論Ⅲ
救急救命士は、傷病者の病態を的確に把握?評価し、その結果を持って適切な医療機関へ搬送しなければなりません。また、搬送中は傷病者に対する適切な処置を実施する必要があります。これら、救急医療における基本的な処置を実践するにあたって必要な基礎知識?理論?技術を、救命救急センターに勤務する一線の医師から講義で習得します。
講義を担当するのは、隣接する帝京大学医学部付属病院救命救急センターに勤務する医師です。臨床経験豊富な医師から、専門的な分野の基礎となる解剖?生理から病態までの理解を深めていきます。さらに、病態を理解した上で、各々の病態から必要な処置についても学んでいきます。一線で働く救命医から、常に最先端の医療処置を学ぶことが出来ます。

救急処置各論Ⅷ
救急救命士として必要な基礎的な知識、解剖?生理から病態の把握までは2年次までの授業で学びます。また、各々の病態に必要な処置は座学で学び、手技は実習で習得します。このような、基本的な知識?技術を学んだ学生が履修するのが、この臨床実習Ⅷです。
臨床実習Ⅷでは、これまで学んだ基礎知識の再確認を行い、正確な身体所見の把握および迅速な他者への伝達法を習得します。さらに、症状より疾患を予測し、短時間での把握を目標とします。これらを習得した上で、正確な疾患モデルを班ごとにシュミレーションし、あらゆる場面でも対応できる能力を養います。同時に臨床シミュレーション用の症例作成を実施し、実際の現場だけでなく、国家試験臨床問題においても柔軟に対応できることを目標としています。

救急救命特論Ⅰ?Ⅱ
最終学年で履修する救急救命特論では、救急救命士として基本的な知識?理論?技能を習得した上で、より臨床に近い考え方を学んでいきます。具体的には、救急救命士国家試験の臨床問題を用いて、傷病者の病態を理解した上での搬送医療機関の選定、応急処置の優先順位やその判断基準など、現場で必要となる考え方を習得します。また、国家試験問題の解説を一部、学生が担当し、問題を解説することで病態の理解をより深めていきます。国家試験問題の解説時は、帝京大学医学部付属病院救命救急センターの医師が担当し、臨床現場での最新情報も合わせて習得することができます。

臨床実習

実習スケジュール

実習スケジュール

知識を現場で生かすためには円滑なコミュニケーション能力が必要です。さまざまな実習を通して、講義で得た知識を確実に身につけるとともに、チーム医療に不可欠なコミュニケーション能力も身につけていきます。救急車同乗実習では、実際に救急現場で活躍している消防署救急隊に同乗し出動します。授業では体験できないリアルな現場を体験し、学びを深めます。

臨床実習科目

臨床実習Ⅰ?Ⅱのイメージ写真

臨床実習Ⅰ?Ⅱ
救急救命士としての活動の基礎となる実習です。臨床実習Ⅰは、一次救命処置を学ぶ学外実習に始まります。一次救命処置の知識や技術を身につけるとともに、4年間ともに学ぶ仲間との交流を図り、互いに切磋琢磨していける環境をつくります。学外実習の後は、三角巾の使用方法や搬送資器材の使用方法など、基礎となる知識技術を学内の実習室で身につけていきます。臨床実習Ⅱでは、基本的な知識や技術に加え、病院前救護活動で行う救命処置や医学的根拠に基づく傷病者観察と判断を身につけます。実習室内にとどまらず、屋外やアリーナを使用し、より実践に近い形で搬送法や病院前活動での危険察知能力を身につけます。また、基本を学ぶこの時期は、知識や技術だけでなく人を助ける「心」の成長や、人を助けるための体力づくりも並行して行います。

臨床実習Ⅲ?Ⅳのイメージ写真

臨床実習Ⅲ?Ⅳ
臨床実習Ⅲは2年次後期、臨床実習Ⅳは3年次通年の実習です。2年次前期までに病院前救護における基本的な救急隊活動を習得しているため、2年次前期から3年次は特定行為(気管挿管?器具を用いた気道確保?静脈路確保?薬剤投与など)を中心に身につけていきます。臨床実習Ⅲでは、一度、救急隊活動から離れ確実な医療行為をめざして特定行為の手技を徹底的に習得します。臨床実習Ⅲが終了すると、病院実習が待ち受けているため、臨床実習Ⅲの最終日には、学生同士で静脈路確保の練習を実施します。臨床実習Ⅳでは、前期で習得した特定行為を実際の現場活動の中で用いることを目標として、さまざまなシナリオを用いた救急隊活動を行います。より、現場に近づけるために、実習室を離れて学内の建物やアリーナを使用した実習も増えます。なかでも狭い外階段や、資器材庫は活動障がいのある現場を想定することができ、医療知識のみならず搬送の重要性も学ぶことができます。

臨床実習Ⅴのイメージ写真

臨床実習Ⅴ
3年次までに積み上げてきた知識と技術を用いて、より実践的な救急隊活動について学びます。3年次までは典型的な疾患を中心に実習していますが、臨床実習Ⅴでは災害などの非常時における疾患にも対応できることを目標としています。また、疾患の理解を深めるために、学生自らが実習シナリオを作成し、学生同士で疾患や活動のポイント話し合います。学生がシナリオを作成することで疾患に対する理解を深めるとともに、学生がフィードバックを行うことで指導能力も養うことをめざします。

臨床実習Ⅵ?Ⅶのイメージ写真

臨床実習Ⅵ?Ⅶ
臨床実習Ⅵ?Ⅶは、消防署や病院で行う学外実習です。いずれも、3?4年次の2年間にわたって実施します。臨床実習Ⅵ(救急車同乗実習)はその名の通り、夏期休業期間中に東京消防庁の各消防署にわかれ、消防署の方の指導のもと、学内で習得した手技の一部を救急車の中で傷病者に対して実施します。また、臨床実習Ⅶ(病院実習)では、同じく夏期休業期間中に帝京大学医学部附属病院救命救急センターで救命処置や病態のアセスメントを実習し、同院10階西病棟(脳神経外科病棟)では、看護師の指導のもと、看護ケアや搬送方法の実習を行います。さらに、老人介護施設でも実習を行い、高齢者の特性やコミュニケーションについて学びます。

おもな実習先一覧

帝京大学医学部附属病院、順天堂大学医学部附属練馬病院、災害医療センター、東京医療センター、さいたま赤十字病院、東京都立多摩総合医療センター、上尾中央総合病院、埼玉医科大学総合医療センター、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、筑波大学附属病院、東京消防庁管下消防署(16署)

(2024年4月現在)

成績評価と単位認定

成績評価

進級?卒業認定などの基準

年次別進級条件と卒業?修了要件は、履修要項に明示し、年度はじめのガイダンスで学生に周知?徹底しています。年度末に進級判定および卒業査定判定会議を開催し、査定資料をもとに進級?卒業査定が厳格に運用されており、履修要項に明示した進級?卒業要件を満たさない場合、原級留置きとなります。
すべての科目の評価基準が毎年学期はじめに配布される履修要項に明示されます。評価尺度は科目によって異なりますが、一般的には、定期試験の成績、レポートなど提出物の成績、出席状況、学習態度などを按分して総合計で評価しています。

成績などの表示および成績評価基準

区分 評価 GPA 成績評価基準 評価内容
合格 S 4.0 90点以上 特に優れた成績を表します。
A 3.0 80点台 優れた成績を表します。
B 2.0 70点台 妥当と認められる成績を表します。
C 1.0 60点台 合格と認められる最低限の成績を表します。
不合格 D 0.0 60点未満 合格と認められる最低限の成績に達していない(授業への出席日数不足および試験の未受験などを含む)
  • GP:GPAの算出に用いられるポイント

GPA制度について

GPA(Grade Point Average)制度とは、学修の成果を客観的な数値で評価するものです。この制度は、米欧の大学で採用している成績評価制度に概ね準拠しています。

GPAの算出方法

GPAの算出方法

単位認定

卒業するために必要な最低科目数または単位数

基礎分野の必修科目18単位および選択科目16単位以上、専門基礎分野の必修科目22単位、専門分野の選択科目68単位以上、総合計124単位以上修得しなければなりません。