当研究室の研究では、主に航空機設計の実務で課題となるような内容の研究を行います。これにより、大学で学ぶ基礎と実機設計で使える技術を結び付けようとするものです。航空機設計も機械設計のひとつであり、機械工学系の学問分野の応用です。大学で学んだものがどのように応用され、使われているのかを興味を持ってみることが実社会で技術者として活躍するための訓練になります。具体的な研究項目としては、実機によるヘリコプターの特性計測、衝撃吸収構造、複合材構造の衝撃特性などがあります。また、担当教科である、航空機設計、ヘリコプター工学、信頼性工学に関する研究も学生諸君とともに実施したいと考えています。
教員名?所属 | 平本隆 / 理工学部航空宇宙工学科 |
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専門分野 | 航空機設計、ヘリコプター工学 |
研究テーマ | 航空機設計、特に構造設計、ヘリコプターの運用に関する研究 |
研究キーワード | ヘリコプター工学、航空機構造設計、複合材、衝撃損傷 |
教員紹介URL | https://www3.med.teikyo-u.ac.jp/profile/ja.ffa15108e0122818.html |
ヘリコプターのスキッド構造のようなハード的に落下衝撃を吸収する構造について研究します。これまでの成果により計測システムを含む簡便な落下試験方法を完成しました。現在、これを使って実際に飛行試験が計画されている飛翔体の降着装置の評価試験を行い、解析計算と実構造による試験の比較を実施しています。特に落下衝撃応答の評価方法の確立を目標としています。
ヘリコプターの飛行特性の理解を深めるためにシミュレーションや実機飛行試験による研究を行っています。ヘリコプターの運動、飛行特性は定式化が困難な部分がありますが、無人機で用いられる手頃な計測装置を使用したデータ取得を行い、飛行データから本学のヘリパイロットコースの訓練機であるR22の飛行特性を研究しています。また、操縦の熟練度による速度維持のおける操舵の違い等のデータ取得を試みており、操縦訓練に活用することを考えています。
複合材積層板を用いた構造に関する要素研究の一環として、高速衝撃を与えた積層板の挙動や強度を研究しています。これは、航空機構造に適用されている複合材が、離着陸滑走中に発生し得る小石のような障害による損傷を想定しています。研究では、これらを進めて実機構造の複合材適用における問題点を調べ、衝撃吸収構造への適用を視野に入れた複合材構造の強度特性を調べます。
先生方が日々取り組んでいる研究について、どのようなきっかけで取り組むようになったのか、その研究はどのような形で社会に生かされていくのかなど、研究室紹介だけでは紹介しきれない内容や、普段なかなか知ることのできない先生方の研究に対する熱い思いなどをご紹介します。